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北九州市役所が「kintone+トヨクモ製品」の活用で、年間400時間の時短や700万円のコスト削減を実現!

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 北九州市は2021年9月、サイボウズと全庁的なDX推進に関する連携協定を締結しました。kintoneを活用し、市民サービスの向上や行政運営の効率化を目指しています。kintoneとトヨクモ製品は翌10月に導入し、様々なアプリで活用されています。

 今回は、北九州市役所において、kintoneと「フォームブリッジ」「kViewer」「プリント クリエイター」「kMailer」といったトヨクモ製品を活用し、業務効率の改善や大きなコスト削減を実現した経緯や導入効果について、デジタル市役所推進室の古賀直樹氏と小倉北区役所まちづくり整備課の竹下氏にお話を伺いました。

小倉北区役所まちづくり整備課の竹下氏とデジタル市役所推進室の古賀直樹氏。


業者が自分の案件内容を確認するためにToyokumo kintoneApp認証を活用


 市役所の業務を効率的に進めるにあたり、さまざまなシステムを活用していく必要があります。その際、税務システムや国保システムであれば対象者が多いので、スクラッチ開発の予算が取れますが、小さな規模の事務に対しては都度開発していると費用対効果が見合わなくなってしまいます。

 以前は、情報を管理するのにExcelを活用しており、システムに詳しい人はAccessを使っていたそうですが、当然、情報の分散化や属人化といった課題が発生します。そこで、ローコードツールを比較検討した結果、北九州市役所でもkintoneを活用することになったそうです。

 道路が陥没していると市民から情報が寄せられ、竹下氏が所属するまちづくり整備課が業者に連絡し、修復の工事を依頼します。これまでは、紙で決済を回し、指示書を業者に手渡していたとのことです。

「1つの工事に10枚もの紙を使うので、日数がかかりますし、コスト面でもペーパーレス化に移行したいと考えていました。その時に、kintoneというツールがあるのを知りました」(竹下氏)

 陥没の情報をkintoneに登録し、発注先の業者を選定すると、業者は自分たちが行う情報を見られるようになります。業者はkintoneアカウントを持っていないので、「kViewer」で閲覧します。その際、他の業者が請けている案件の内容を非表示にするため、認証が必要になります。

 以前は、IDとパスワードでの運用をしていたところ、業者からパスワードを覚えるのが面倒だという意見が寄せられたそうです。そういった課題をどうしようかと悩んでいたところ、2022年2月にメールアドレスで認証する「Toyokumo kintoneApp認証」がリリースされたため、早速導入することになったとのことです。

 そのおかげで、パスワードを覚える必要がなくなり、使いやすくなったという声が事業者から寄せられたそうです。「kViewer」で案件内容を確認したら、「フォームブリッジ」で確認済みや工事済みといったステータスを、kintoneを持たない事業者に更新してもらっているそうです。

 年間300件ほど工事が行われているので、すべてをkintone上で依頼できるようになれば年間3000枚の紙の節約になります。また、業者側としても時短につながったようです。工事案件の用紙は、業者が市役所に取りに来る必要があります。片道30分程度だとしても、1案件につき1時間かかってしまいます。「kViewer」で見られるようにしたことで、この時間が削減できますし、それどころか前日に閲覧することもできるようになりました。


「Toyokumo kintoneApp認証と『kViewer』で工事の案件をパソコンで管理できるようになり、業務効率がアップしました。例えば、1か月前に報告した陥没がどうなったか、といった問い合わせが来た時に、以前なら紙をイチから探さないといけなかったのですが、今は簡単に検索できるのでとても便利になりました」(竹下氏)


業者側で、リアルタイムに情報を確認することができるようになりました。


見積もり700万円のシステムを職員が「kViewer」を活用して自分で構築できた


 市民からは様々な情報が寄せられてきます。kintone導入前からも電子申請サービスは導入されていたのですが、申請内容はCSVファイルになります。申請後、引き続き運用管理が続く手続きの場合は、利便性を高めるため、kintoneで管理するようになりました。

 市民はインターネットから申請してくるのですが、人の手でコピーペーストしていると職員の手がかかってしまいます。そこで、kintoneにデータを入れるために利用したのが「フォームブリッジ」です。URLを市民に開放し、市民や企業から直接申請してもらうようにしました。

「例えば、放置自転車を報告してもらうシステムに『フォームブリッジ』を使っています。その情報を元に、状況を確認したり、放置自転車を回収したりして、それらのステータスもkintone内に記録しています」(古賀氏)



放置自転車を報告してもらうwebフォームの入力画面です。


 通学路交通安全プログラムでは、学校、保護者等から通学路における危険箇所の改善要望を受け、道路管理者、警察等が必要な安全対策を行います。

 これまでは、要望を受け、学校がExcelのフォーマットに入力、必要部数をコピーして、道路管理者等の担当部署に送付していました。担当部署は学校からの資料を基に、別のExcelのフォーマットに入力し、印刷、コピーを行うという手間がかかっていました。今は紙ベースのやりとりはなく、担当部署が必要に応じてkintoneのプリントクリエイターから直接出力できるので業務効率がアップしました。

「このkintoneアプリを作る前に試算したのですが、資料の作成にかかる時間は半分以下になります。学校が190校あるので、年間の作業時間削減効果は400時間程度となりました」(古賀氏)


また、「kMailer」も活用されていました。例えば、職員がkintoneのアカウントが欲しいと申請してきた時に、「kMailer」からライセンスを付与する通知を送っているそうです。

こちらの帳票上に、kintone内の情報を出力できるため転記する工数が削減できました。


 業務効率の向上だけでなく、システム開発を外注せずに済んだため、大きなコスト削減になった事例もあります。例えば、空き家を取り壊しする際に補助金を出す事業があるのですが、現地の状態を査定する必要があります。空き家の損壊程度によって、採点し集計するシステムを開発するため、開発業者に見積もりを頼んだところ1600万円との回答でした。そこで、職員が自らkintoneで作成することで、このコストを浮かせることができました。

 ほかにも、北九州として契約してよい事業者のリストを作成しています。この有資格者名簿をkintoneアプリで構築しました。「kViewer」で全庁から見られるようにし、契約していいのかどうかを手軽に確認できるようにしたのです。このシステムも開発業者に見積もりしたところ700万円かかるところが、kintoneアプリで構築し、大きなコスト削減となりました。


 kintone導入初期は外部の開発会社のサポートを受けていましたが、北九州市役所としてはすべての職員が自分でkintoneアプリを作れるようになる、という目標を持っているので、できるだけ自分で開発してもらうようにしているそうです。

 サイボウズの初心者向けのオンライン研修を全庁に周知し、受けてもらっているそうです。その上で「開発したい」という職員には個別に申し込んでもらい、半日程度の対面研修を実施し、kintoneアカウントを付与して使ってもらうようにしています。また、新規採用時研修や年次研修でも、kintoneのハンズオン研修を実施し、実際に触ってもらえる機会を作っているそうです。

実施したkintoneハンズオン研修の様子です。


最後に今後の展望についてお伺いしました。


「kintoneの活用は、今後も拡大させていきます。今はまだアプリを開発できる職員は少ないのですが、まずは全職員が簡単なシステムなら組めるようになるところを目指して、展開していこうと考えています。その中で皆が『フォームリッジ』や『kViewer』『Toyokumo kintoneApp認証』などを知っていき、この業務に使えるねという発想ができるようになればいいなと思っています」と古賀氏は締めてくれました。

記事公開日:2023年9月5日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります

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