スターフェスティバル株式会社様は、9,300種類以上のラインナップを取り揃えている企業・ワーカー向けのフードデリバリーサービス『ごちクル』の運営や、飲食店のデリバリー参入をサポートする『スタートデリバリー』のほか、配送シェアリング「スタロジ」など複数のサービスを展開しています。
多様な事業展開の一方で、社内外の配送及び製造パートナーとのコミュニケーションや業務フローの管理等に課題を抱えていたという側面も。課題を解決するために導入されたのが、kintoneのトヨクモ連携サービスである「PrintCreator」「FormBridge」「kViewer」「kMailer」「kBackup」の5つの製品です。
本記事ではトヨクモ連携サービスをそれぞれどのように活用し、どんな効果が得られたのか、山下氏と関根氏に、事例を交えて詳しくお話をいただきました。
カスタマイズ容易なkintoneで情報の見落としや顧客管理の課題を解決
スターフェスティバルがkintoneを導入したのは2016年のことです。当時、同社では顧客対応業務に関して以下のような課題を抱えていました。
1. チャットツールによるコミュニケーションで重要情報の見落としや散逸の発生
2. 既存のCRMの機能不足により顧客情報の管理や分析が不十分に
▲kintone導入前はさまざまな課題が山積していた(出典:スターフェスティバル提供資料)
これらの課題を解決するため、アプリのカスタマイズが容易でスマートフォンでも利用でき、価格面でも無理のないkintoneの導入を決定しました。
導入後はCRMとしてkintoneをご活用いただいている他、配送業務や報告業務、社内稟議のフローなど750ものアプリを作成し、業務のスピードアップやスムーズなコミュニケーションを実現されています。
「現在kintoneの管理自体は私たち情報システムチームで行っていますが、社員の1/5くらいはアプリを作成、編集できるようになっています。現場の業務は現場の方が作って改修できたほうがいいと思っており、その面でkintoneはマッチしたツールだと感じています」(山下氏)
トヨクモkintone連携サービスが新規事業開発や顧客獲得の一助に!4つの活用事例をご紹介
現在、5製品ものトヨクモkintone連携サービスをご契約いただいているスターフェスティバル。その理由は以下3つでした。
・「パートナー」と呼ばれる配送業者様や製造業者様に対する依頼のわかりやすさ
・将来実装したいと考えていたサービス内容にとって必要な機能が揃っていた
・トヨクモ製品への安心感
「kintone導入によって全体のシステムを見直したときに、帳票作成や出力といった当たり前に発生する業務の解決策として、各種パートナー様との業務依頼や伝達をどう見せていくかという点で活用できるkintoneと連携するサービスを探していました。
その中で、想定される業務の中であったらいいなと思う機能や、将来必要になるだろうなと思う機能がトヨクモ製品に備わっていたことが、導入の大きな決め手となりました」(山下氏)
その後kBackupを皮切りに、多数のトヨクモkintone連携サービスをご利用いただく運びとなりました。kBackupについては、このデータがないと業務が一日止まってしまうようなアプリをバックアップしているそうです。
ここからは、とくにkViewer、kMailer、PrintCreator、FormBridgeの4製品を活用し、業務の円滑化や転記ミス防止に成功された事例をお伝えします。
【活用事例1】新規案件獲得にも寄与!kViewer × FormBridge × kMailerを活用した配達完了確認システム
FormBridgeはもともとは「ごちクル」というお弁当・ケータリング・オードブルのサービスにて、大口のご注文者様に予算やお弁当の種類の希望を取るために活用していたそうです。その中で、新たな活用先として見出されたのが「スタロジ」という物流サービスです。
「当時はまだ立ち上げ間もない頃で、開発に工数が割けないという状況でした。その中で人員とコストを抑えてサービス運用を進める手段としてkViewerとFormBridgeの活用に至りました」(関根氏)
スターフェスティバルが有する全国配送ネットワークを活用した配送サービスです。ラストワンマイルの課題解決に寄与するこのサービスでは、配送いただくドライバーに宅配場所や物品などを伝える必要がありますが、紙やメールの運用では伝達や転記ミスが起こりがちだったそうです。また、社員が対応できる時間にも限界があるので、もっと簡単かつスピーディに依頼内容を伝える仕組みが必要な状況でした。
その解決法として白羽の矢が立ったのが、当時すでに導入されていたkViewerでした。
「kViewerを活用し、依頼内容や支払い明細をパートナー様にkMailerで共有します。メールを受け取ったパートナー様は、あらかじめ付与されたIDとパスワードでスマートフォンからkViewerへアクセスし、内容を確認するという仕組みです。配達終了後は配達時間や置き配時の写真などを、FormBridgeからご入力いただく流れになっています」(関根氏)
▲配送完了後に配送パートナーに入力してもらうFormBridge画面。スマホで操作しやすいレイアウトになっていることもポイント。
この流れを導入することによって、もっとも業務改善効果を感じているのが、カスタマーの工数削減だといいます。
「これまで配達時間の確認や配送中の疑問などは、パートナー様と電話やメールでやり取りしていました。しかし今は配送完了時間はもちろん、エンドユーザー様には置き配を利用される方も多いので、ドライバーからどこに置いたのかを撮影いただき、一緒にFormBridgeからアップいただいています。そのため必要な情報は適宜kintoneを見れば確認できるようになりました。また配送パートナー様からの問い合わせもFormBridgeで対応できるようになったので、電話連絡はクリティカルなトラブルに限定されています」(関根氏)
▲FormBridgeに入力された情報のkViewerの画面。配達時間など配送に関する情報が集約されているので、配送パートナーに確認する必要がなくなった。
さらに、この仕組みの採用が顧客への安心・便利感を与えていると関根氏は語ります。
「配達時間や置き配写真の情報を取得できる仕組みは、大手配送業者でも導入されていますが、問い合わせ番号を入れないと確認できないなど、ワンアクション挟む必要があります。しかしkViewerとkMailer、FormBridgeを活用したこの仕組みなら、リアルタイムで情報が更新され、さらにログインしていただくだけで、荷主様は全荷物のを確認いただくことができます。その点が安心材料になる言ってくださるお客様もいらっしゃいます」(関根氏)
また紙での依頼がなくなったことで、情報漏洩のリスクや必要に応じた帳票の回収などが不要になったといいます。
「荷物を乗せた後、ドライバー様が必要な用紙を一枚受け取っていなかったなど、紙だからこそ起こり得るトラブルを未然に防ぐことにも寄与いただいていると感じています」(関根氏)
【活用事例2】月6万円の請求書システムをPrintCreatorに置き換え!帳票の作成・送信をカンタン送信&転記ミス削減
上記の仕組みではさらに、請求書や明細書の発行や送付にPrintCreatorとkMailerをご活用いただいております。
今までは、月額約6万円程度の請求書発行・入金確認システムを利用されていたそうですが、社内で業務整理したところ、情報システムチームでは請求書の発行と送付ができればよいことが分かったそうです。そこでコスト削減と転記ミス防止のために、PrintCreatorとkMailerでの運用を開始しました。
▲kMailerでのメール送信画面。パスワードを入力すれば自動で各取引先の請求書が表示される。
「これまでは一社ずつ文書を作成して一つずつデータをコピペし、PDFに出力してメールに添付して……という作業を延々行っていました。それがkMailerとPrintCreatorを活用することで、コピペ作業がなくなり、予約も含めてすべての得意先に自動で送信できるようになったのです。作業時間が大幅に削減できたこともさることながら、会社としてはそれ以上に転記ミスがなくなったというのが大きかったですね」(関根氏)
【活用事例3】PrintCreatorでインボイス対応の請求書をカンタン作成
また、PrintCreatorの導入はインボイス制度への対応にも一役買っているといいます。
「パートナー様の中にはインボイスを登録されている方とそうでない方がいらっしゃいます。そのため請求書を発行する際には、インボイス番号の有無や税別表記など、パートナー様に合わせてフォーマットを作り変える必要があったんです。
その点PrintCreatorを使えば、請求書の金額記載部分を2パターン作成するだけで対応することができます。システムもCRMにインボイス番号を追加してPrintCreatorに反映させるだけ。他部署は自前のシステムなどで対応していて、とても大変そうだったのですが、私はこの仕組みを活用して、比較的早く対応できたなと感じています」(関根氏)
▲請求書作成アプリ画面。インボイス登録状況に応じて請求書の出し分けができるよう設定されている。
メール送信はもちろんkMailerをご活用いただいているといいます。
【活用事例4】kMailerとFormBridgeの活用でパートナーの長期休暇アンケートもラクラク集計!
またkMailerとFormBridgeの組み合わせは、パートナーの長期休暇時の稼働状況を確認する際にも役立っているといいます。
「弊社には150社もの配送パートナー様以外に製造パートナー様がいらっしゃるなど、多くの企業様とやり取りさせていただいております。それぞれ年末年始やお盆など、長期休暇時の営業時間が異なるので、都度ヒアリングが必要になります。
これまではメールでヒアリングをしていたのですが、kMailerとFormBridge導入後はアンケートフォームの作成はもちろん、回答いただくことで自動的にkintoneに反映されるので、確認が楽になりました。また、ソートすれば誰が未回答なのかがすぐに分かるので、回答の催促も簡単になりましたね」(関根氏)
▲パートナーに配布している長期休暇時の休業アンケート。入力すれば自動的に回答がkintoneに反映される。
フォームの回答は自動的にkintoneに保存されるため、集計等の必要もありません。また、未回答者への催促メールも、kintoneの絞り込み機能を使えば作成から送信まで2分程度で対応することができるそうです。
新事業投資にお悩みならトヨクモのkintone連携サービスが解決の一助に
多様なシーンでトヨクモのkintone連携サービスをご利用いただいているスターフェスティバル。トヨクモ製品がどんな方におすすめかを伺ったところ、新サービスへの投資が限られているところや一定の取引量があるところ、委託業務を担う企業におすすめだといいます。
業務効率化だけでなく、情報の一元管理やコミュニケーションの円滑化にも役立つトヨクモのkintone連携サービス。業務のデジタル化を進めたい企業様は、ぜひ一度無料お試しをご利用ください。
記事公開日:2024年10月17日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります