FormBridge×kMailerで医療のバックオフィス業務を効率化!導入3ヶ月で採用情報の一元管理の仕組みを構築
医療法人社団ゆめクリニック様は「ゆめクリニック戸塚院」「ゆめクリニック港南院」など、横浜市内を中心とした訪問診療を行っていらっしゃる医療法人です。2020年に設立され、現在70名以上の職員の方とともに、通院が困難な患者様に寄り添った医療サポートを提供されています。
2024年6月からは、バックオフィス業務のペーパーレスと情報の可視化、そして業務効率の改善を目的に、kintoneおよびトヨクモkintone連携サービス『FormBridge』『kMailer』の導入をスタートしました。
本記事では、ゆめクリニックがトヨクモのkintone連携サービスを導入するに至った背景や導入後の業務改善効果、そして今後の展望について、事務部の須賀 夕樹様にお話を伺いました。
紙ベースのバックオフィス運用に限界。過去の実績からkintone導入へ
IT導入がなかなか進まないと言われる医療業界。ゆめクリニックでも、これまでバックオフィス業務は主に紙ベースでやり取りされていました。しかしここに大きな課題があったのです。
「入職の際に必要な情報や履歴書などを紙ベースで保管・管理していたのですが、誰がどう管理するのか、どのようなフローで行うのかといった規定が作られていませんでした。実際に私が入職したときも、紙で提出した給与の振込先情報が理事長に共有されておらず、給料日前日に直接メッセージで『口座番号を教えてほしい』と連絡がきたくらいです。思っていた以上に深刻な状況だぞ、と感じた瞬間でした」(須賀氏)
このような事態を打開するために、須賀氏が導入したのがkintoneとトヨクモkintone連携サービス『FormBridge』『kMailer』です。まずはkintoneで職員の管理台帳アプリを作成し、既存の紙の履歴書や入職時に必要な書類をすべてPDF化。職員一人ひとりのレコードを作成し、情報を格納していくことからスタートされました。
「どちらも以前の職場で使っていたツールだったので、kintoneにはFormBridgeとkMaileがセットで必要だということを身を持って実感していたことが導入の決め手になっています。前職では病院のリクルートを担当していましたが、年間約500件ものメール対応をしなければなりませんでした。そこでkintoneとともにFormBridgeとkMailerを導入することで、メール対応の効率化を図れた実績があったので、今回も3つセットでの導入を理事長に提案しました」(須賀氏)
【活用事例①】FormBridgeで採用情報を一元管理!kMailerで情報の一斉送信も簡単に
FormBridgeとkMailerについては、前職同様の使い方から導入をスタートしているという須賀氏。それが外部からの採用窓口としての使い方です。
▲ゆめクリニック採用ページからアクセスできる応募および問い合わせフォーム(出典:ゆめクリニックHP)
「上記応募フォームにアクセスできるボタンを、ゆめクリニックHPにある採用ページに設置しています。問い合わせがあれば自動的にkintoneアプリにレコードが追加されるのでが作成され、kMailerで返信を行っているというフローに変更しました。
フォームを窓口にすることで、メールのやりとりを最小限に抑えることができます。またイベント情報など応募者に情報を連絡したいときにはkMailerで簡単に一斉送信できるので、いちいちメールアドレスをコピー&ペーストしてBCCで一斉送信、といった方法を取る必要もありません」(須賀氏)
▲kMailerによる採用管理アプリからのメール送信画面。テンプレートで簡単に返信が可能に。
フォームの作成時間を須賀氏に伺ったところ、大体1〜2時間程度で1つのフォームが作成できるといいます。
「FormBridgeは直感的に操作しやすいデザインになっているので、ITが苦手という職員も使い方については割と納得してくれているなと感じます。操作性に迷ったとしても、インターネットで調べればすぐに解決策にたどり着けることもありがたいですね」(須賀氏)
職員には年配の方も多いそうですが、使い方に関する問い合わせはほとんどないといいます。
【活用事例②】FormBridgeで入退職時の職員情報取得をペーパーレス化!
また入/退職時の職員情報の管理にも、FormBridgeが活用されています。入職時は個人情報や口座情報などさまざまな情報を取得する必要があります。
しかし冒頭で須賀氏が感じた通り、紙ベースでの情報取得だと情報共有がうまくいかなかったり、管理が煩雑になるといったデメリットも。そこで須賀氏は、これまでの用紙記入からフォーム入力へ切り替えを行いました。
「入職時の情報入力フォームにアクセスできるQRコードを郵送で対象者にお送りし、スマートフォンから必要な情報を入力してもらうようなフローに変更しました。入職者がフォームを送信すれば、自動的に一人一つレコードができます。つまりkintoneを開けば、すべての職員の情報にアクセスすることができるわけです」(須賀氏)
▲入職時に送付する書類の一部。黒塗り部分に入職者情報を入力するFormBridgeのフォームURLのQRコードを掲載
▲QRコードからアクセスした新入職者情報フォーム。入職時に必要な情報/項目が網羅されている。
また退職時に必要な情報入力の際にも、FormBridgeが活用されているといいます。退職者はその後のやり取りが難しくなる分、QRコードによる入力フォームの共有がより効果的だといいます。
▲職員情報アプリ画面。職員一人ひとりのレコードにはすべての情報が保存されている。
今後は情報変更時のフォームも作成し、kintoneによる情報の一元管理を進める予定だと教えて下さいました。
今後はFormBridge×kMailerで営業活動の効率化も
「将来の展望ではありますが」と前置きいただいたうえで、須賀氏はFormBridgeとkMailerを活用した新たな取り組みにもチャレンジされています。それが患者様紹介施設リストの作成です。
訪問診療という特性上、さまざまな医療・介護・福祉機関から患者様をご紹介いただくことも多いといいます。ゆめクリニックでは患者様をご紹介いただいた施設様情報をkintoneで一元管理し、将来的には営業ツールとして活用したいと考えていると言います。
「訪問診療のクリニックは今後爆発的に増えていくことが予想されます。こうした中で、患者様をご紹介いただける施設様をデータベース化することで、私たちからの情報共有や、企画したイベントの情報発信などを一斉送信するなど、営業活動にもつなげていきたいと考えています。その中でイベント申込の窓口となるFormBridgeや簡単に一斉送信できるkMailerは大きな力になってくれると考えています」(須賀氏)
▲患者紹介元一覧アプリ画面。一度でも患者をご紹介してくださった紹介先の名刺情報を蓄積。説明文にアプリ作成の目的が丁寧に記載することで、他の職員にも入力する意味を伝えている。
導入目的を伝えることでIT導入をスムーズに
インタビュー時は導入から約3ヶ月が経ったばかりということもあり、須賀氏はkintoneの管理側として操作できる人材を育てている最中。ITが苦手な職場でkintoneやトヨクモkintone連携サービスを浸透させるために、日々心がけていることがあるといいます。
「アプリを作っているのは私ですが、日々運用するのは他の部署の方なので、アプリ一つ一つに使い方や利用目的を説明文で記載しています。アプリにするのは簡単かもしれませんが、なぜITを活用するのか、そのねらいも含めて職員の皆さんに伝えなければ、ただ新しい業務が増えたとしか認識されません。このアプリにはこういう意味があり、いずれ自分たちの業務効率化につながっていくんだというのをしっかりと理解してもらえるよう気をつけています」(須賀氏)
小規模事業者こそトヨクモのkintone連携サービスがおすすめ
また須賀氏は、小規模組織の管理部門こそトヨクモのkintone連携サービスの導入をおすすめしたいと語ります。
「導入にはそれなりのイニシャルコストがかかりますから、事業規模が小さければ小さいほど、ITツールの導入にためらいを感じるのは当然だと思います。
ただ、今は一人採用するだけでも多大なコストがかかる時代です。直接雇用が難しい状況で、広告を出したり採用エージェントを利用するなどすれば、採用にはさらに膨大なコストがかかります。
こうした中でkintoneやトヨクモのkintone連携サービスの活用は、業務効率化による今の職員のエンゲージメント向上につながるほか、業務の引き継ぎも楽になるなど、今とこれからの働き方を変える力に繋がります。新たな人材を確保するために、まずは働く環境改善の改善に取り組み、仕事が回る組織を作るのもひとつではないでしょうか」(須賀氏)
トヨクモのkintone連携サービスには無料お試し期間がございます。まずは一度ご利用いただくことで、業務効率化が感じられるかどうかを試してみてみませんか。
記事公開日:2024年10月30日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります