企業紹介
20万室以上の導入実績のある、マンション向けインターネットサービスプロバイダー
課題
物件情報、顧客対応履歴、契約書類といった多岐にわたる情報がExcelや紙ベースでバラバラに管理されていて、情報検索に時間と労力がかかっていた
電話やメールによる顧客対応が煩雑で、業務効率の低下や抜け漏れ発生のリスクがあった
解決策
kintoneを導入し、紙で管理されていた物件資料や顧客情報の多くをデジタル化し、情報の一元管理を実現
電話やメールでの煩雑なやり取りを解消するため、FormBridge、kViewer、kMailerを導入・活用
Toyokumo kintoneApp認証を活用してシームレスな情報共有を実現
効果
1日あたりの全体の電話対応件数が約70%削減、対応時間も平均15分から5分に大幅に短縮
業者間の対応ミスが月5件から0〜1件に減少し、入居者への情報伝達漏れも約80%削減されるなど、業務の正確性とスピードが飛躍的に向上
マンション向けインターネットサービスプロバイダーとして20万室以上の導入実績を有する株式会社ブロードエンタープライズ。2000年の創業以来、「オーナー様のキャッシュフロー最大化に貢献する」というミッションを掲げ、2021年には東証グロース市場へ上場。不動産に関わる設備やサービス導入の初期費用をゼロにする「BRO-ZERO」を軸に事業成長を続けています。
ブロードエンタープライズでは、これまでバラバラに管理されていた社内情報の集約のためにkintoneの導入を開始しました。その中で、もうひとつの課題だった、電話とメールによる対応の煩雑さを解消するためにFormBridgeとkViewer、kMailerを活用しています。今回は施工業務本部の佐藤様と西村様にお話を伺いました。
■SFAと紙による情報管理の分断をkintoneで解消
以前までブロードエンタープライズでは、物件情報や顧客対応履歴、契約書類など、多岐にわたる情報をExcelや紙ベースで管理していました。営業活動にはSFAを活用していたものの、契約後の情報の保存先が複数に分かれていたことで、必要な情報にたどり着くまでに時間と労力がかかっていたといいます。
「契約前の物件管理はSFAで、契約後はExcelで管理していました。両者は連携しておらず、さらに契約書自体は紙で別途ファイリングされていたため、たくさんの情報がバラバラに管理されている状態でした」(佐藤様)
「情報が一元管理されていないために情報の検索に時間を要するほか、せっかく収集した情報を活用することもできていなかったため、その点を解決できないかと考えていました」(西村様)
せっかく蓄積された情報をもっと有効に活用したい。そうした思いから、ノーコードで業務アプリを構築できるkintoneの導入を決断したといいます。
kintone導入後は紙で管理していた物件資料や顧客情報の多くをデジタル化し、一元管理を実現。情報の検索性が向上し、リアルタイムで必要なデータにアクセスできるようになりました。
例えば物件ごとの進捗管理やチェックリストをアプリ化することで、営業担当者の負担が軽減したほか、スマートフォンからアクセスできるようになったため、上長が外出していた場合でも、スムーズに申請・承認フローが進むようになったそうです。
■導入事例1:FormBridge・kViewer・kMailerで電話業務を約70%削減!
一方で、従来の電話やメールを中心とした対応業務にも限界を感じていたといいます。特に課題となっていたのが、施工時の入居者様と施工店様とのやり取りだったといいます。
「弊社の商品には入居者様宅での施工が必要なものがあります。以前は商品の申込みから契約、宅内工事に関する入居者対応や施工店様とのやり取りまで、すべて電話とメールでやり取りをしていました。そのため工数がかかるだけでなく、弊社と施工店様との間で情報共有がうまくいかなかったり、工事直前にお客様から変更のご依頼をいただいた場合は急いで施工店に架電したりする、ということもありました」(西村様)
▲以前使用していた工事希望日確認のためのExcelデータ。
▲確認は電話またはメールなどで行われていた。
この課題を解消すべく、ブロードエンタープライズではFormBridge、kViewer、kMailerを導入。現在はkintone上で物件情報のマスタアプリを作成し、工事の対象期間と工事可能枠数が反映されたFormBridgeのフォームを用意。回答いただく入居者宅に、フォームに回答するためのQRコードが記載されたチラシをポスティングすることで、電話やメールに頼らずに回答を収集できるようになりました。
▲kintoneの宅内調整情報まとめアプリ。物件の工事内容や入居者情報、工事所要時間などが一元管理されている。
▲ポスティングチラシ。左下のQRコードからFormBridgeの回答フォームに飛ぶことができる。
▲FormBridgeで作成したフォーム画面には工事のお知らせに関する動画の下に、希望日や部屋番号などが入力できるようになっている。
▲FormBridgeのQRコードは物件情報ごとに管理。
▲アプリ内に工事期間や希望の枠数などを入力するとFormBridgeに反映される。
さらに入居者が自宅で入力した情報はkintoneに自動反映され、kViewerを通じて施工店にリアルタイムで共有される仕組みが採用されています。これなら急な日程変更の場合があっても、営業担当から施工店への急ぎの電話連絡は必要ありません。
▲フォームの回答はkViewerを利用して施工店が直接確認できる。施工店は記載された日程に各部屋へ工事に向かうだけ。
「一番の目的は業務効率の向上でした。電話に対応すると、その間は他の業務ができませんし、抜け漏れが発生する可能性もあります。その点、今は情報の抜け漏れもほとんどなく、現場の負担も大幅に軽減されています」(西村様)
「繁忙期には1日100件弱の施工が発生します。これらの対応が、FormBridgeやkViewerに置き換わったことで大幅な業務改善ができました」(佐藤様)
導入の結果、1日あたりの全体の電話対応件数は約70%削減され、対応時間も平均15分から5分と大幅に短縮されました。月5件発生していた業者間のミスは0〜1件に減り、フォーム経由によって入居者様の情報伝達漏れも約80%削減されるなど、業務の正確性とスピードが飛躍的に向上しました。
■導入事例2:kViewerで複数棟所有の管理課題も解決
またkViewerについては、複数棟を管理されているお客様から寄せられた、このような課題解決にも寄与しているといいます。
「お客様の中には、複数の物件に弊社のサービスを導入くださっている方もいらっしゃいます。一方で、物件によって導入サービスを変えていらっしゃる方も多いため、どの物件にどのサービスを入れているのか、アカウント情報も含めて管理するのが煩雑になってしまうこともあると伺いました。
そこで、Toyokumo kintoneApp認証を活用し、kintoneから各物件にどのような商品が入っているのか、アカウント情報とともに確認できるようなサイトをkViewerでご用意しました」(佐藤様)
用意されたサイトにアクセスすれば、どの物件にどのシステムが導入されており、それぞれのアカウント情報まで確認することができる仕組みです。もともとお客様の要望から生まれたということで、感謝の声も集まっているそうです。
▲お客様向けに用意された、サービス導入物件の詳細確認ページ。どの物件にどの商品が導入されているのかがひと目で確認できる。
▲各物件ページにはアカウント情報や管理サイトのURLがまとめられている。
■導入事例3:FormBridgeで来場アンケートもオンラインで完結。HP問い合わせページも簡単作成
FormBridgeは見込み客確定のための展示会の来場者アンケートやお問い合わせフォームにもお使いいただいています。
「来場者アンケートについては、担当者がQRコードを持っているので、お客様にはそれを読み込んでご回答いただくような流れにしています」(佐藤様)
▲展示会の来場者アンケートに使用している、FormBridgeで作成した回答フォーム。選択式で回答しやすい形となっている。
それまでは紙で回答いただいたものを営業担当者がそれぞれExcelでデータ化していたため、膨大な時間がかかっていたといいます。FormBridgeを活用することで集計まで行えることが大きな魅力だと語ります。
「お問い合わせフォームも同様の流れです。HPに埋め込んで利用できるので便利ですね」(西村様)
▲ブロードエンタープライズのHPに設置されたお問い合わせフォームもFormBridgeにて作成。
■導入事例4:kMailerで工事完了連絡を一斉送信。確実かつ効率的な通知を実現
工事完了後の連絡業務にも、kMailerが活用されています。これまでは担当者が個別にメールを送信していたため、送信漏れや対応のばらつきが課題となっていました。
現在は、kintone上でその日に完了した工事をソートし、kintone上に設置したkMailerの「送信」ボタンを押すだけで、あらかじめ用意されたテンプレートを使って、ワンクリックで完了連絡を一括送信できるようになりました。
▲当日中に工事が完了した物件をソートし「メールを作成する」ボタンをクリック。
▲フォーマットを選択すれば、自動的に必要な情報が記載されたメール文を該当者に送信することができる。
「『誰が送ったか』『送っていないか』といった確認の手間もなくなり、通知業務の正確性とスピードが大きく向上しています」(西村様)
■トヨクモkintone連携サービスで外部とのやり取りをストレスフリーに!
情報の一元管理だけでなく、電話やメールによる対応コストも大幅に削減することができたブロードエンタープライズ。トヨクモkintone連携サービス導入によって、やりたいことのほとんどが実現でき、業務の正確性向上とスピードアップにつながったといいます。
また、kintoneのバックアップのためにkBackupも導入いただいており、万が一の事態にも備えています。
「トヨクモkintone連携サービスは、弊社のように外部との共有が多い人に最適なツールです」(佐藤さん)
外部とのやりとりが多い方や、業務のスピードアップに課題を感じている方は、ぜひ30日間の無料お試し期間を利用してみてください。
記事公開日:2025年8月18日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります
この事例で活用した機能はこちら
kViewer|公開ビューのデータ編集 | 公開ビューを閲覧している人自身が、ビュー内の情報を編集できるようになります。ビューに紐づくkintoneの情報も自動で更新されます。 |
kMailer|メールの一斉送信 | kintoneのレコード一覧画面から、一斉にメールを送信可能です。 ※kMailerとして送信数の上限は設定しておりませんが、ご利用中のメールサーバーによっては上限が設定されている可能性があります。 |