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高浜町役場

【高浜町役場】身近な業務改善から風土改革へ!職員の自己解決能力を育む自治体DX

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業種

自治体・公務

部署

総務・人事

経理

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その他部門

利用用途

予約・申請管理

勤怠管理

日報・報告書

ワークフロー(申請業務)

帳票作成

企業紹介

  • 福井県の南西部に位置する人口約9,300人の自治体

  • 令和4年度に「DX推進室」を新設し、将来の職員数減少を見据えた独自の自治体DXを推進中

課題

  • システム標準化の推進に伴い、ベンダー依存から脱却し、職員自身が業務を改善できる体制の整備が必要だった

  • 「手探り」の状態でDXをスタート。当初は各課の個別のお困りごと対応にとどまっており、データ活用や自発的な業務改善の意識が庁内に定着していなかった

解決策

  • kintoneとトヨクモkintone連携サービス全6製品を導入。申請受付・点検記録・勤怠管理をデジタル化し、各課の職員が自ら課題解決できる環境を段階的に整備

効果

  • 住民健診スタッフの勤怠管理にかかる毎月30〜40分の手計算が自動化、入力ミスもゼロに

  • 空調設備点検が分厚い紙ファイルからスマホ1台へ。四半期点検期間が1〜2週間短縮

  • チャットツール利用申請の受付から書類作成・メール送信までが自動化され、双方のやり取りの手間を最小化


福井県南西部に位置し、およそ9,300名の人口を抱える高浜町役場。
同町では、令和4年度にDX推進室を新設したものの、設立当初はDXについて、明確な計画を定めていませんでした。
そこで、まずは現場の声に向き合い「手探り」でDXへの取り組みをスタート。以降、kintoneとトヨクモkintone連携サービス全6製品を活用し、チャットツール申請管理・空調設備点検・住民健診スタッフ管理など、幅広く業務改善を進めてきました。
 
今回は、kintone導入当時の担当者として立ち上げを担い、現在は保健福祉課に所属する田渕氏、および現在DX推進室でkintoneを含むシステムの管理運営を担当する梅谷氏、そして、現場で業務の改善を実体験する建設整備課の横田氏にお話を伺いました。



 ▲左から保健福祉課 田渕晴之氏、総務課DX推進室 梅谷音輝氏、 建設整備課 横田愛氏

システム標準化を見据えて。「手探りのDX」でベンダー依存からの脱却を目指す

大きな計画なく始まった、手探りのDX推進

高浜町がDX推進室を設置したのは令和4年度のこと。
同時期に民間から外部人材を室長として迎え入れたものの、スタート時点で取り組みの方向性は決まっていませんでした。

「高浜町としても何か大きな計画を立てていたわけでもなく、特化すべきものを定めていたわけでもなく、手探りの状態で始まったという経緯でした」(田渕氏)

そんな中、まず着手したのは、各課が抱えるお困りごとへの個別対応でした。
「紙で運用しているものをオンラインで受け付けたい」「Excelに取り溜めているデータをもっと活用したい」——そうした声を一つひとつ拾い上げながら、改善を積み上げていきました。


職員自身が解決できる力を。ベンダー依存を回避し、システム標準化へ

課題はDXの進め方だけではありませんでした。
どの自治体も職員数が減り続ける中、業務はますます多様化していきます。そんな中で、自治体業務を持続可能なものとしていくには、外部のベンダーに頼らず職員自身が業務課題を見つけ、自分たちで解決できる力を養うことが必要でした。

総務省が推進するシステム標準化にもあわせて、特定ベンダーへの依存(ベンダーロックイン)を避けるため、職員自身が標準機能の範囲で管理・開発できるツールの導入が、DX推進室の当初から優先課題となっていました。

ノーコードで全員が使える!「ハードルの低さ」が導入の決め手に

そんな中、多様化する業務に職員自身で対応するためのツールとして浮上したのが、ノーコードツールのkintoneでした。ツール選定においては、以下3つのポイントを重視したと言います。
 
・豊富な他自治体での導入事例
・現場の職員が自ら構築できる「ノーコード」という特性
・低コストでスモールスタートが可能な「地方公共団体価格」
 
総じて高浜町がもっとも重要視したのは、将来的な職員数の減少を見据えた「職員自身の自己解決能力の育成」と「導入ハードルの低さ」でした。現場の職員が自らシステムを構築できる「ノーコード」ツールであること。そして、予算や人員に制約を抱えながら、日々住民など外部とのやり取りを行う地方公共団体にとって導入しやすい料金体系であることが決め手となりました。
 
kintoneの導入決定後、ほぼ同時期にトヨクモkintone連携サービス全6製品も導入。その背景には「kintoneアカウントを持たない外部の関係者ともシステムを共有したい」という現場のニーズがありました。 

「FormBridgeなりkViewerなり、外部の方でもWebからアクセスできます、見れますっていう部分は、使いやすさというか周知しやすさ、浸透のしやすさになってきます。」(梅谷氏)

現在は全職員のデスクトップに申請フォームやビュー(閲覧用Webページ)へのショートカットが配置されており、kintoneアカウントの有無にかかわらず誰でも必要な申請や情報の公開・閲覧できる環境が整っています。

身近な業務の変化が、組織風土の変化に。職員の意識を変えた4つの業務改善

事例1:月40分の手作業を削減!FormBridge、PrintCreator、DataCollectでアルバイトの勤怠管理

高浜町では、住民向けの健康診断をおこなう際、看護師や保健師をアルバイトとして雇用しています。その支払いは、手書きで出退勤時刻が入力された出勤簿をもとに、担当者が一件ずつExcelに手打ちで転記・集計して確認表を作成していました。

「1日に8~9人来てそれが5~6回あると、すごい数を手打ちすることになる。30~40分ぐらいかけて手で打って計算して確認表を作ってた」(梅谷氏)

この方法は時間がかかるというだけではなく一人ひとりの勤務時間が異なるため、入力ミスが支払い金額の誤りに直結するというリスクも抱えていました。
 
そこで、この出退勤管理をkintoneでシステム化。アルバイトスタッフはスマートフォンでQRコードを読み込み、FormBridgeで作成された勤怠管理用Webフォームにアクセスすることで、簡単に出退勤を打刻できるようになりました。
さらに、複数アプリのデータを自動で集計・計算できるDataCollectを活用。打刻された出退勤時間から個人ごとの勤務時間を自動計算して、実績管理アプリへ連携する仕組みを構築しました。
集計が完了したデータはPrintCreatorで高浜町の様式に沿った確認表として自動出力され、そのまま支払い手続きに添付できます。


▲QRコードを読み取るとFormBridgeで作成された「献身スタッフ 勤怠管理簿」フォームが表示される。


▲フォームで申請された内容は住民健診アルバイトの出勤簿アプリに反映される。


 ▲DataCollectで個人別の勤務時間を自動集計。「実績管理」アプリに表示される。
 
毎回30〜40分かかっていた手作業による集計・確認表作成がほぼ自動化された上、転記ミスに起因する支払い金額の誤りもなくなりました。

「これまでは手作業による入力ミスや計算ミスが度々発生していました。しかしシステム導入後は手作業による入力ミスがなくなり、さらに健診回数が多い月には月30〜40分かかっていた手打ち作業や計算時間が、自動化によってほぼなくなりました」(梅谷氏)

事例2:業務チャット利用申請をオンラインで!メール、書類作成の自動化も(FormBridge × kMailer × PrintCreator × kViewer)

高浜町では行政向けチャットツール「LoGoチャット」を全職員で活用しており、外部の関係機関や委託先もゲストアカウントとして招待しています。ゲストアカウントの利用申請が発生するたび、受付担当者との個別のやり取りや書類作成が必要となり、双方の手間になっていました。
この「LoGoチャット」利用申請も、kintoneとトヨクモの連携サービスを活用することでオンライン化や自動化を進めています。
 
申請者が、FormBridgeで作成したWebフォームから招待するゲストの組織名・氏名・メールアドレス、そしてゲスト本人による誓約書への同意など必要情報を入力すると、その内容はkintoneに自動で登録されます。
申請を受け取ったDX推進室はチャットツール側でアカウントの設定を行った上、kMailerで招待メールを送信します。利用開始日が未来日付の場合はkMailerの予約送信機能を活用し、希望する利用開始日に合わせてメールが届くよう設定することもできます。
※予約送信機能は近日提供終了を予定しており、代わって「シナリオメール機能」を提供しています。

さらに、高浜町の様式に合わせた申請書をPrintCreatorでワンクリック出力し、庁内の決裁に回しているため、申請書の作成も不要。申請の処理状況は処理中・運用中・送信予約中といったステータスで管理され、kViewerで一目で確認できます。
申請開始から承認後まで通じて、転記ミスや状況確認のコミュニケーションが発生しないフローが構築されました。


▲FormBridgeで作成されたLoGoチャットゲストアカウント利用申請フォーム。


▲申請はkintoneの「LoGoチャットゲストアカウント利用申請」アプリのレコードとして追加される


▲PrintCreatorで出力された「業務システム設定変更依頼書」。

「申請さえしてくれればこれで決裁回してって渡せるっていう形にしてある。お互い、やり取りの手間が最小限になっています」(梅谷氏)

事例3:重い紙の束から解放!FormBridgeとkViewerで500機の空調点検作業が約2週間短縮!

高浜町が管理する公共施設には、約500機の空調設備の室外機が設置されており、これらを年4回(3ヶ月ごと)、さびや腐食の有無・動作確認の目視点検で巡回しています。
 
点検にあたっては、以前は機体ごとに紙の点検表をまとめたファイルを持ち歩きながら巡回していました。室外機は屋上など高所にも設置されており、分厚いファイルを抱えての作業は効率・安全の両面で負担が大きい上、点検後のExcelへの手作業転記も手間になっていました。



▲公共施設の点検記録業務で以前使用していた紙の点検票のファイル

「500機もあると分厚くもなりますし、後のデータ化もExcelに移していく手間もありました」(横田氏)

現在はFormBridgeとkViewerを連携して使えるWebフォームからのレコード編集機能を活用し、フォームから点検結果を入力できるようにしています。
500機の室外機それぞれのレコードをkintoneアプリに登録し、kViewerで公開。その公開レコードのURLをQRコード化して機体に貼り付けました。これにより、点検担当者がスマートフォンで室外機のQRコードを読み取るだけで、結果の入力画面に遷移できるようになりました。
 
さらに、入力されたデータはその場でkintoneに反映され、kViewerの一覧画面では点検完了した機体がグレーアウトして表示されるようになっています。未完了の機体がひと目で把握でき、進捗の「見える化」まで実現されました。
 ※本機能はカスタマイズによって設定されています。
 kViewerの標準機能では、特定の値のレコードをグレーアウトさせることはできません。


▲FormBridgeで作成された「フロン簡易点検入力」フォーム。


▲入力情報はkintone、kViewerに反映され、一覧で内容が確認できる。
※一部レコードのグレーアウトは、カスタマイズによって設定されています。
 kViewerの標準機能では、特定の値のレコードをグレーアウトさせることはできません。


▲室外機に貼り付けられたQRコード

分厚い紙ファイルからスマートフォン1台へ。作業者の安全面の負担が軽減しながら、点検後のExcelへの書き写しなど、手間のかかる作業も削減し、四半期ごとの点検期間がおよそ1〜2週間短縮されています。

事例4:kintoneデータのバックアップ体制整備

行政機関である高浜町役場では、情報の安全な管理、保持は自明の課題です。
同町では、チャットツール申請・健診スタッフ管理・設備点検記録など、業務改善を積み重ねるにつれてkintone上に蓄積される業務データが増え続けていく中、これらの情報をより確実に保全し続けるためkBackupを活用しています。
今では多くのkintoneアプリをkBackupに登録しており、データを定期的に自動バックアップすることで、万が一のデータ消失や誤削除に備えた保全体制を整えています。
着実に構築してきた業務改善システムを確実に守っていく意識が、今後の業務改善を推進する基盤となっています。
 

最大の成果は、自ら改善点を探す「職員の意識変化」

 
明確な計画があったわけではなく、手探りの状態で始まったkintone連携サービスとのDX。しかし、身近な業務から着実に改善を進め、その成果が職員の目に留まり始めたことで、それぞれが「もっと効率的な方法があるのではないか」と自ら改善点を探そうとする変化が現れました。
 
長年の勘や前例踏襲に頼るのではなく、状況を客観的に見直そうとする動きも生まれています。たとえば確定申告の受付業務では、「DataCollect」を活用して来庁者の傾向を自動集計するなど、データに基づく改善を始められました。

「作業時間が短縮するといった、効果はもちろんあります。ただ私がもう一個効果があるなと思ったのが、やっぱり便利になってる姿が身近に見えてくると、職員の意識もだんだん変わってくるんですよね。
今までずっと続けてきた方法に対して、『ちょっと便利な方法を考えてみよう』『効率的にできるものはないかな』っていう考え方に切り替わっていく。職員の考え方のシフトにすごく役立ったというのが、私が思っている一番の効果かなって思います」(田渕氏)

一連の取り組みを通じて、職員自身の業務改善の意識を育んできた高浜町役場の次の課題は、全庁的な利用の促進だと言います。

「職員の中には、新しいツールやプラグインに対して抵抗感を持つ人もいます。彼らの不安を取り除くためにも、具体的な業務課題を持つ職員からの相談に対して、伴走支援をしながら利用を広げ、個別の成功事例を積み重ねていきたいと考えています」(梅谷氏)

高浜町役場のように、個々の業務で着実に改善を進めたい方、そして、現場の視点から業務のあり方や組織の風土を変えていきたいという方は、ぜひkintone×トヨクモkintone連携サービスをご活用ください。

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記事公開日:2026年4月22日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります。

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