【阪急電鉄グループ】年間2,000時間の講習業務をkintoneとトヨクモ製品で約40%削減!添乗検査の脱属人化とリアルタイムな情報共有も実現!
企業紹介
大阪、神戸、宝塚、京都の阪急電鉄沿線を中心に鉄道事業、自動車運送事業、流通事業を行う
ほかにも、エンタテインメント事業、不動産事業なども手がけている
課題
紙ベースや人力による作業、そして属人化していた資格講習の運営業務。申込から資格証発行までの一連の事務作業に年間約2,000時間を要していた
添乗検査では、情報伝達の遅れや記録の抜け漏れが発生しやすいほか、同時更新できないなどデータの共有性に課題を感じていた
解決策
FormBridgeで申し込み管理、DataCollectで残席計算と講習の合否判定、PrintCreatorで結果表の出力などを行い、一連の業務を自動化
FormBridgeで添乗検査中のデータ入力、kViewerで各現場メンバーへのリアルタイムの情報伝達
効果
資格講習に関わる一連の業務のうち約40〜50%の工数削減に成功
添乗検査では1件あたりの登録作業が3〜10分で済むようになり、最大で約1時間の業務時間削減につながっているほか、情報伝達のスピードが飛躍的に向上した

創業から100年を超える歴史を持ち、関西圏の都市交通を支える阪急電鉄株式会社。
同社では、これまでkintoneとトヨクモkintone連携サービス6製品を活用し、様々な業務の改善を行ってきました。
加えて、阪急電鉄技術部の機能分担機能を担っている阪急設計コンサルタント株式会社では特定の業務に年間2,000時間を費やしていた属人化された事務作業を、kintoneと「FormBridge」「PrintCreator」「DataCollect」「kViewer」を組み合わせることで、作業時間を約40〜50%削減することなどに成功しました。
今回は同社都市交通事業本部 都市交通計画部の楢崎様、入江様、技術部の前川様、阪急設計コンサルタントの中村様に、kintoneおよびトヨクモ製品導入の理由と効果について伺いました。
左から楢崎様、入江様、中村様
自律的な市民開発でkintone導入をスムーズに
阪急電鉄の都市交通事業本部では各部門において、業務担当者が独自にExcelマクロを組んで運用する「属人化」が大きな課題となっており、生産性や保守性の低下を招いていました。
こうした課題を解決すべく、採用されたのがkintoneです。最大の決め手は、プログラミング知識がなくても短時間で業務アプリを作成できる点でした。
「kintoneを導入したのは特定の業務課題改善ではなく、全体の効率性向上と『脱Excel』を達成するためでした。そのため、専門知識がなくてもアプリが作成できるkintoneはとても魅力的だったのです」(楢崎氏)
また、既に社内で導入していたBoxと連携できる親和性の高さも決め手の一つとなり、ドキュメント管理との効率的な連携が可能になったそうです。
kintoneの都市交通事業本部各部・各社への普及のため、同社はサイボウズの伴走支援を受けながら、興味のある社員には積極的にアカウントを付与し、実際に使ってもらうアプローチを採用しました。
「kintone普及にあたっては、やりたい人にはどんどんアカウントを付与して、実際に使ってもらうことが一番大きかったのではと思います」(入江氏)
この現場主導の推進が功を奏し、取材日現在では492件に及ぶアプリが作成されており、各部で積極的に活用が進んでいるそうです。
事例1:FormBridgeとPrintCreator、DataCollect活用で業務時間を約40〜50%削減!
kintone導入によってさまざまな課題を解決することができた一方、導入が進むに連れ、基本機能だけでは解決できない事案も見られるようになりました。
また当初から、kintoneに情報入力だけを行う利用者が多いことも想定していたことから、アカウントを持たない方でも入力・閲覧ができるトヨクモkintone連携サービスの導入を決定したそうです。
「サイボウズのパートナープログラムであるCyPN Reportの評価が高かったことに加え、トライアルを通して現場担当者でも作成できる簡単さを体感できたので、すぐに導入を決めました」(楢崎氏)
※トヨクモkintone連携サービスは6製品全てで、サイボウズのパートナー評価制度「CyPN Report 2025」の 星評価を獲得しています
ここでは、阪急電鉄株式会社の100%子会社である阪急設計コンサルタントで行っている資格講習業務への導入事例についてご紹介します。
同社の業務の一つに、鉄道工事など各種工事のために必要な資格講習の運営業務があります。
これまでは、申込から資格証発行までの一連の事務作業に年間約2,000時間もの時間を要していたといいます。
その理由は紙ベースや人力による作業、そして属人化だったことから、kintoneとトヨクモ連携サービスでのデジタル化によって効率化を図りました。
資格講習業務は、「申込受付」「成績の集計・合否判定」「各種書類の発行」という三つの主要なプロセスで進んでいきます。
「これまで申込みや請求、合格後の各種書類の発行は紙媒体を使用していました。
届いた申込用紙の情報は担当者がExcelに手入力していましたし、面接などを行ったあとの採点も人力。合格者の名簿作成をまたExcelでまとめ、資格証明書も人が入力を行っており、工程の全てに人の手が必要だったのです。そのためヌケモレが発生することもありました」(中村氏)

こうした課題を解決するために同社が導入したのがFormBridgeとPrintCreator、DataCollectです。
まず、kintoneライセンスを持たない外部業者に対し、FormBridgeで作成した専用フォームを公開しました。
ユーザー管理(Toyokumo kintoneApp認証)を使用し、申込時にはログインした外部業者が受講可能な資格のみが見えるように設定されています。
また、DataCollectを使用することで、kintoneの情報から残席数を自動計算。リアルタイムな残席数も反映されるようになりました。
FormBridgeにアクセスすると、受講可能な資格が表示される。
「申込情報はkintoneに自動登録されるため、紙の申込書を受け付けて人力によりExcelで名簿化するという作業がなくなりました。人の手を介さずに作業が進むので、効率化だけでなく入力のヌケモレも発生しなくなったのです」(中村氏)

FormBridgeのフォームで申し込まれたデータはkintoneに自動反映される。
申込が完了し、試験が実施された後の集計・判定プロセスでもDataCollectが活躍します。
試験結果のデータがkintoneに揃うと、DataCollectが自動的に点数を集計し、複雑な条件に基づく合否判定を一括で処理。この作業はボタン一つで完了できるようになりました。
kintoneの成績入力アプリ。合否判定のボタンを押せば成績が自動計算され合否が表示されるようにカスタマイズをしている。
また、講習結果を同社に報告するために作成している「総合判定結果表」には、資格ごとの合格者数や合格率などを記載する必要があります。
これまではExcelで作成していましたが、今ではDataCollectの自動計算により、ボタン一つで作成することができるようになったそうです。
その他、総合判定結果表や請求書発行、合格後の認定書の発行についてはPrintCreatorを使用。ボタン一つで形式を整えて出力するところまで自動化が進んでいます。
※kintone側にてカスタマイズを行い、一部自動化を行っているとのこと。カスタマイズしているkintone環境での動作はサポート対象外です。
PrintCreatorで出力された社内報告のために必要な総合判断結果表。合格者数や合格率はDataCollectを使えばボタン一つで計算可能。
「(取材当時)このシステムを運用してからの実施は2回目ですが、一連の流れで約40〜50%の工数削減に成功していると思います。今後は業務の標準化を進めながら、PrintCreatorで発行できる範囲を広げるなどして、さらなる業務効率化を目指したいです」(中村氏)
事例2:FormBridgeとkViewer導入で約1時間の添乗検査工数削減
トヨクモkintone連携サービスは、営業運転中の電車に係員が実際に乗車し、走行中の車両や設備に異常がないかを目視や体感で確認する添乗検査でも導入されています。特に、車両部門が取り組むこの異常報告業務では、kintoneライセンスを持たない現場の入力・閲覧ニーズが顕著でした。
添乗検査は営業中の電車に添乗する必要がある。
これまでは異常を発見した際に紙などにメモを取り、職場に戻ってからExcelに入力する流れを採用していました。しかし、情報伝達の遅れや記録の抜け漏れが発生しやすいほか、同時更新できないなどデータの共有性に課題を感じていたといいます。
添乗時に手書きでメモしたデータを帰社後にデータに起こす必要があった。
「阪急電鉄は神戸線、宝塚線、京都線の3路線があるため、Excelもそれぞれ個別に用意されていました。これらはVBAなどを使って作られていたのですが、属人化していてカスタマイズしにくくグラフ化もしにくいなど、さまざまな課題があったのです」(前川氏)

以前使用していたエクセルデータ。VBAで属人的に作られていたためカスタマイズが難しく同時編集できなかった。
まずFormBridgeで、現場係員がスマートフォンから手軽に報告できる異常報告フォームを開発。
こうして係員は現場にいながら、異常箇所の写真添付と詳細入力が可能になり、効率性が改善しました。さらに報告がkintoneへ即座に登録されることで、情報伝達のスピードが飛躍的に向上したのです。
FormBridgeで作成された異常報告フォーム画面。スマートフォンで簡単に入力できる。
また、報告された情報の確認や対応状況の閲覧にはkViewerが使用されているため、kintoneアカウントを持たない現場係員も、自分に関連する情報や報告の進捗状況などを確認できるようになりました。
kViewerで確認できる添乗検査集計画面。
「ダッシュボードには検査結果や全線の集計結果などを表やグラフでわかりやすく表示しています。これもkintoneとkViewerを導入したおかげです」(楢崎氏)

わかりやすく整えられたkViewerのダッシュボード。前年や他路線との比較をグラフや表でわかりやすく表示。
現在は導入テスト段階で、本格導入はこれからということですが、現在1件あたりの登録作業が3〜10分で済むようになり、最大で約1時間の業務時間削減につながっているそうです。今後の運用により、大きな効果が期待されています。
事例3:kBackupで大切なアプリの「もしも」に備える
数多くのアプリを活用している阪急電鉄。そのため消失リスクを考え、kBackupを導入されています。
「業務でkintoneの利用が拡大するにつれ重要なデータが蓄積されている状況ですが、レコードの保存漏れやヒューマンエラーはいつ起こるかわかりません。これらに備えるためにも、kBackupは頼もしい存在となっています」(楢崎氏)
現在4つのアプリでkBackupを利用していらっしゃるとのことです。
トヨクモkintone連携サービスの活用でさらなる業務改善へ
kintoneとトヨクモ連携サービスを組み合わせることで、阪急電鉄が抱えていた「属人化による非効率な事務作業」と「kintoneアカウントを持たない現場との連携」という二つの大きな課題は解決に向かっています。
「トヨクモkintone連携サービスは、それぞれのサービスが連携できることはもちろん、場所・時間・人にとらわれず、入力された情報を共有できる実用性とスピードの速さが魅力です」(入江氏)
阪急電鉄では、今後もkintoneとトヨクモ連携サービスを活用したDX推進を加速させる予定です。
現場の課題に寄り添い、「使いたい人が使える環境」をFormBridgeやkViewerといった連携サービスで実現した阪急電鉄。
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記事公開日:2025年11月28日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります
この事例で活用した機能はこちら
FormBridge|ユーザー管理(Toyokumo kintoneApp認証) | メールアドレスを登録することで、指定したユーザーだけにアクセスを許可できます。ユーザーはアクセス時に認証を求められます。認証方法は、パスワードレス認証(マジックリンク)、Googleアカウント、Microsoftアカウント認証の中から、ユーザー自身が選ぶことができます。 |
kViewer|ダッシュボードビュー | 複数のビューを組み合わせて同じ画面内に表示し、データを一元管理できる独自のダッシュボードを作成可能です。 |
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