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伊丹市役所 様

Notesからkintone×トヨクモ製品に乗り換えシステムのクラウド化に成功した伊丹市役所

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 伊丹市は、兵庫県南東部に位置する人口約20万人の市です。大阪市・神戸市からほど近いベッドタウンでもあり、伊丹空港(大阪国際空港)を擁するアクセスの良さや、多くの渡り鳥がやってくる昆陽池(こやいけ)など自然にも恵まれています。
そんな伊丹の市役所には、約2,600人が働いており、その中の総合政策部 デジタル戦略室では、庁内のIT機器の管理やセキュリティポリシーの運用、DX推進等を担当しています。

伊丹市役所では、長らく「Notes」というグループウェアを利用してきましたが、新庁舎移転に向けた働き方改革を機に、2021年にシステムを刷新することになりました。製品選びの際は、稼働中の「市民の声」という仕組みを実装できることが条件となりました。そして、導入されたのが「kintone」とトヨクモ製品です。

今回は、「kintone」と「フォームブリッジ」「kViewer」「kMailer」を組み合わせて、「市民の声」システムを実装し、さらには庁内での活用を推進した経緯と導入効果について、総合政策部 デジタル戦略室の 竹中史明氏と村社朋代氏にお話を伺いました。

伊丹市役所 総合政策部 デジタル戦略室 竹中史明氏と村社朋代氏


Notesからの乗り換え先を比較検討しkintoneを導入


伊丹市役所では、約20年間、グループウェアとして「Notes」を利用していました。主にメールや掲示板を活用していたのですが、データベースのメンテナンスに手間がかかったり、スケジュール機能が使われていないという課題があったそうです。

また、データベースを作る際も、ノーコードツールのように誰でも触れるようなものではなく、すべての依頼をデジタル戦略室が処理しなければなりませんでした。アプリとしてPCにインストールするので、人事異動や端末の変更、追加などが起きるたびに、設定をしなければならないのも手間がかかります。

「Notesは2019年にIBMから別の事業者に売却され、Notes独自のスクリプトを扱える事業者さんが少なくなってきました。内部でも外部でもNotesを触れる人が少なくなるのではないかと考え、新型コロナウィルスとは関係なく、切り替えは検討していました」(竹中氏)

そこで、グループウェアに関する情報提供依頼を行い、様々な製品を比較検討することとなりました。伊丹市で働き方改革を担っている職員を集め、それぞれのグループウェアをチェックしてもらったそうです。

最終的に、操作感も見た目もサイボウズのグループウェア「Garoon」の評価が最も高く、プロポーザルを経て導入が決定しました。「Notes」で実現していた仕組みを実現するため、「kintone」も同時に導入することになりました。結果的にコスト面でも最も安価であったそうです。

「kintoneを選んだのは、操作しやすいということもありますが、トヨクモさんなどの外部連携サービスが豊富な点が決め手です。他の製品だと、連携サービスがなかったり、ローコードとは言っても、他部署の人が触るには難しく感じました」(村社氏)

「市民の声」システムをkintone×フォームブリッジで構築


伊丹市では、以前から「市民の声」システムを公開していました。「Notes」で開発した仕組みで、市民の意見を集めるためのものです。「Notes」では内部と外部の両方にサーバーを立てて、運用していました。

「『市民の声』のようなシステムはパッケージ化されて自治体向けに販売されているのですが、自治体数が企業に比べて少なく、特殊な分野なので金額が高いのです。5年間で試算してみると、そのパッケージを導入する金額でkintoneとトヨクモ製品で構築できることがわかりました。もちろん、『市民の声』だけでなく、ほかの用途にも活用できます」(竹中氏)

「市民の声」システムは、フォームブリッジを利用し、市民が気軽に入力できるような構造になっています。フォーム上で回答の希望有無を選択してもらい、「回答を希望する」にチェックするとメールアドレス欄が表示されたり、「回答を希望しない」にするとメールアドレス欄が消え、「実名・匿名」が選べるようになるなど、入力しやすい工夫が随所に凝らされています。

「市民の声」システムのフォーム画面では、さまざまな工夫がされていました。


回答を希望する人には入力してもらったメールアドレス宛に、返事を送る必要があります。「フォームブリッジ」で入力された情報は「kintone」に記録されるので、回答も同じところに入力し、「回答する」ボタンをクリックしたら、「kMailer」で送信するようにしました。

本文内に、フォームで登録された内容を挿入することができます


「市民の方から直接、市役所に政策についてたくさんのご意見・ご提案が寄せられます。お褒めの言葉をいただくこともあります。夜間などの時間外に連絡する手段としても活用されていて、問い合わせなども含めて汎用的に利用しています」(村社氏)

以前は年間500件ほど市民から声が寄せられたそうですが、コロナ禍では給付金やワクチン接種、マスクに関するご質問やご意見などが書き込まれるようになり、件数は2倍に増えたそうですが、もちろん問題なく稼働しています。

「市民相談を受ける部門も、急に動作が違うシステムになると運用につまずくかもしれません。その点、kintoneとトヨクモ製品だと柔軟に対応でき、思った通りに動作し、操作感もいいので、すんなり受け入れられました」(竹中氏)

「変わらず、トラブルなく声を受け付けられたのが一番いいですね。あと、見た目がとてもお洒落になりました」と村社氏。

公文書の件名をkViewerで公開、作業工数の削減と市民の方が簡単に情報確認可能に


「市民の声」システムが無事稼働したことで、庁内でkintoneとトヨクモ製品の活用が進められることになりました。例えば、以前もあった公文書の件名を開示するシステムも開発しました。

公文書は基本的に市民に公開する対象となっていますが、どこに情報があるのかわからない、という人も多いのではないでしょうか。そこで伊丹市では、公文書の件名をホームページで公開しています。市民の方は件名を見て、もっと知りたいと思えば、市に請求して詳細を確認できます。

この公文書の件名を一覧表示するシステムは、「kintone」と「kViewer」を組み合わせました。市役所の公文書管理システムからCSVで一覧を出力し、そのまま「kintone」に読み込ませれば、「kViewer」で表示されるので手間がかかりません。

以前は、内部の運用サーバーと外部の公開用サーバーがあり、元情報が変更となる場合、二重の書き換え作業が発生していました。また検索の速度にも課題がありました。公文書の件名公開は総務課が所管していますが、「kViewer」表示になり、とても業務が楽になったと言われたそうです。

「kViewer」で表示している公文書の一覧画面です。


さまざまな用途でDX化を進めていく


コロナ禍がきっかけで大きな業務改善が行われたこともあります。市役所には建設事業者が都市景観や下水道、公園など様々な部門に対して調査依頼書の提出に訪れます。庁内の複数の部門に渡り、様々な項目でチェックするのですが、以前は建設業者が用紙を持ってそれぞれの課を回ってハンコをもらっていたのです。コロナ禍になり、できるだけ事業者と職員の接触機会を減らしたい、ということになりました。

申請書はメールで送付してもらい、PDFファイルを「kintone」に添付ファイルとして登録。各課がチェックする項目を用意し、それぞれのタイミングで確認し、承認したりコメントを入れます。最終的に、所管の建築指導課がとりまとめるという流れです。

さらには、調査結果を事業者へ伝える際には、「プリントクリエイター」で定型の書式に変換し、メールに添付して送り返します。最大8課にもまたがっていた確認作業でしたが、「kintone」×トヨクモ製品を活用し、非接触で建築事業者とやりとりできるようになりました。

「現場からもとても喜ばれました。事業者さんも、今まで回っている時に担当者がおらず待たされてしまうこともありましたが、今はお互いに焦らないし、コロナ対策にもなってよかったです」(村社氏)

複数のトヨクモ製品を組み合わせて活用しているケースもあります。伊丹市役所では庁内の事業について、自治会や市民団体向けに職員が出張して事業や制度の説明・紹介をする「まちづくり出前講座」という業務も行っています。このメニューを「kViewer」で表示し、申し込みを「フォームブリッジ」で受け付けているのです。


「kViewer」で作成した「まちづくり出前講座」のメニュー一覧画面です。


「Notes の時は業務アプリを作成する際、研修を受けてからやっと触れるという感じでした。kintoneは興味があれば、直感で操作できる部分が多く、情報もインターネットに豊富にあるので自分で調べて進めることができます」(竹中氏)

各課に数アカウントずつ付与しており、誰でもアプリを作成できるようにしています。デジタル戦略室に問い合わせが殺到しているかと思いきや、意外に皆さんうまく「kintone」を活用しているようです。

例えば、道路関係の部署では、カーブミラーや街路樹などの情報を管理したり、道路をパトロールした日誌を記録しています。

最後に、今後の展望について伺いました。


「今、要望が出ているのが、職員が外で活動した時に、その内容を記録できる仕組みです。庁内のPCをネットワークにつなげたまま持ち出すことができないので、フォームブリッジなどを使ってkintoneに入力できるようにしようと考えているところです」(村社氏)

「LGWAN接続系という行政専用のセグメントで運用しているので、トヨクモ製品のプラグインがないと、外部の市民や事業者さんと繋がることができません。今後もどんどん外部とのやりとりやデータを効率的に管理し、行政事務の効率化を進めていこうと考えているので、さらに活躍する機会が増えると思います」と竹中氏は締めてくれました。

記事公開日:2023年7月21日
※事例記事の内容や所属は取材当時のものとなります